宅建業免許の許可が下りるまでの日数はどれくらい?申請から交付までのスケジュールを解説

宅建業免許の許可が下りるまでの日数はどれくらい?申請から交付までのスケジュールを解説

不動産会社を開業するにあたり、「宅建業免許の許可が下りるまでにどれくらい時間がかかるのか?」という点は非常に重要です。

なぜなら、免許が交付されるまでは不動産の売買や仲介の業務を開始できず、集客・営業・契約行為すべてが制限されるためです。

この記事では、宅建業免許の申請から許可が下りるまでの日数、具体的なスケジュール、許可が遅れる原因、事前にやっておくべき準備について詳しく解説します。

宅建業免許の審査期間はどれくらいかかる?

都道府県知事免許を取得する場合、申請から許可が下りるまでにかかる目安の日数は30日〜45日程度です。

標準的なスケジュール

  • 申請書提出から受付完了まで:即日〜数日
  • 形式審査・内容確認期間:1週間〜10日
  • 本審査(身元調査・実態確認など):3〜4週間
  • 免許通知・免許証交付:1週間程度

あくまで目安であり、都道府県や時期(繁忙期・閑散期)、申請内容の精度によって日数は前後します。

都道府県別の審査スピードの違い

宅建業免許は都道府県ごとに申請・審査されるため、スピードには地域差があります。

一例:東京の場合

  • 窓口提出後、受理まで数営業日
  • 審査期間:約4週間前後
  • 免許通知書の発送:審査終了後すぐ
  • 標識掲示・営業開始:通知到着後すぐ可能

一例:地方都市の場合

  • 窓口対応が月1〜2回のケースも
  • 審査官が少数のため2か月程度かかることも
  • 郵送対応中心で交付にタイムラグあり

都市部のほうが相対的に処理スピードが早い傾向にありますが、地域によっては時間がかかる前提で動くことが必要です。

宅建業免許を取得する際のスケジュール全体の流れ

宅建業免許を取得する際の全体スケジュールを時系列で見てみましょう。

STEP

法人設立(または個人事業の開業)

  • 所要日数:約1〜2週間(定款作成〜登記完了)
  • 免許申請は法人登記が完了していないと不可
STEP

事務所の準備・専任宅建士の確保

  • 所要日数:1〜2週間程度
  • 賃貸契約・設備設置・写真撮影などを済ませておく
STEP

必要書類の準備・申請書作成

  • 所要日数:1週間〜10日(登記事項証明書・住民票など)
STEP

免許申請・審査

  • 所要日数:30日〜45日(都道府県による)
STEP

免許通知書の交付・標識作成・営業開始

  • 通知を受け取ったら業務開始が可能
  • 標識(宅建業者票)を掲示
  • 契約書式、重要事項説明書など法定書類を準備
荒川 竜介

全体として、スムーズに進めても申請から開業までは1.5〜2か月程度が目安となります。

宅建業免許の許可が遅れる主な原因

審査が滞ったり、許可が遅れたりするケースには共通点があります。

以下の点に注意して、あらかじめトラブルを避けることが重要です。

1. 書類の不備・記載ミス

  • 必要書類の不足
  • 誤字脱字・押印漏れ
  • 実態と書類内容が食い違っている

些細なミスでも、補正指示が出て再提出になり、1週間以上ロスすることがあります。

2. 事務所要件の未達成

  • 事務所がバーチャルオフィスだった
  • 仕切りのないスペースだった
  • 住宅と明確に区別されていなかった

実地調査が行われた際に要件を満たしていないと判断されると、申請が差し戻される可能性があります。

3. 専任宅建士の勤務実態が不明確

  • 他社に在籍している
  • 社会保険に未加入
  • 雇用契約書がない

「専任性」を証明できない場合、免許は下りません。申請前に労働条件・保険・登記内容が一致しているか要チェックです。

4. 繁忙期の申請集中

3月・4月・9月は開業が集中し、審査が混雑します。余裕を持ったスケジュールが求められます。

開業予定日から逆算して宅建免許申請準備を

不動産業の開業スケジュールは、「宅建業免許の許可が下りる時期」を軸に逆算して立てる必要があります。

たとえば「〇月に営業開始したい」という場合、以下のように計画を組むのが理想です。

  • 営業開始目標:5月上旬
  • 免許交付:4月下旬
  • 申請完了:3月中旬〜下旬
  • 書類準備・事務所整備:2月下旬〜3月上旬
  • 法人登記:2月中旬までに完了

事務所探しや宅建士確保にも時間がかかるため、早めの行動が成功のカギになります。

まとめ:宅建業免許取得には最低1.5〜2か月を見込んで動こう

宅建業免許は、提出から即日で交付されるものではありません。

地域差や時期によっても変動はありますが、申請から許可までは通常30〜45日程度かかると見ておくべきです。

スムーズな許可取得のためには、以下のポイントを押さえておくことが重要です。

  • 書類を正確にそろえ、ミスなく提出する
  • 宅建士の専任性を証明できるようにする
  • 事務所の形態・契約形態に問題がないか確認
  • 開業予定日から逆算してスケジュールを組む

「書類が足りなかった」「事務所がNGだった」といった理由でスケジュールが大幅に狂うケースもあるため、慎重かつ計画的な準備が不可欠です。

荒川 竜介

不動産業の第一歩となる宅建業免許取得をスムーズに進め、理想的な開業スタートを切りましょう。

あなたへのおすすめ