オフィス家具や什器の選び方|不動産事務所に適したレイアウトと機能性を紹介

オフィス家具や什器の選び方|不動産事務所に適したレイアウトと機能性を紹介

不動産会社を開業する際、事務所の内装やレイアウトは集客や業務効率に大きく影響します。

特に、オフィス家具や什器(じゅうき)の選定は、社員の働きやすさだけでなく、来店客への印象にも直結する要素です。

この記事では、不動産事務所に適したオフィス家具・什器の選び方と、効果的なレイアウトのポイントを解説します。快適で機能的な空間をつくりたい方は、ぜひ参考にしてください。

そもそも「什器」とは?家具との違い

「什器」とは、業務に必要な備品や設備の総称で、店舗やオフィスで使用する棚・カウンター・パーテーション・ディスプレイ台などを指します。椅子やデスクといった家具に加えて、書類収納や掲示用什器も含まれます。

不動産事務所では、以下のような什器類がよく使われます。

  • 契約・接客スペース用のテーブルとチェア
  • 書庫、ファイルキャビネット、パンフレットスタンド
  • 受付カウンターや物件掲示用ボード
  • 傘立てやスリッパラックなどの来客備品
荒川 竜介

機能性だけでなく、見た目の清潔感・信頼感を演出するうえでも什器は重要な要素です。

不動産事務所に必要な家具・什器の主な種類

1. 事務作業スペースに必要な家具

ワークデスク・チェア

物件情報の登録や契約書の作成など、パソコンを使った作業が多いため、デスクとチェアは使い心地と耐久性が重要です。特に椅子は長時間座っても疲れにくいものを選びましょう。

  • デスクは幅120cm程度あると書類作業も快適
  • 椅子は背もたれ・肘掛け付きで高さ調整可能なものが理想
  • ケーブル配線に配慮したデスクを選ぶと見た目もスッキリ

書類保管用のキャビネット

顧客情報や契約関連書類を安全に保管するため、鍵付きの書庫やキャビネットは必須です。収納力だけでなく、情報漏洩対策として施錠機能の有無もチェックポイントになります。

2. 来客・接客スペースに必要な什器

応接テーブルとチェア

顧客との打ち合わせを行うスペースには、落ち着いた印象の応接セットを用意しましょう。テーブルは丸型・角型どちらでも良いですが、スペースに応じて配置を工夫する必要があります。

  • 商談が多い業態では2〜3人掛けが基本
  • 白や木目調のテーブルは清潔感と親しみやすさを演出
  • チェアはクッション性が高く、長時間座っても快適なものを

パーテーション

接客スペースと執務スペースを適度に仕切ることで、来客に安心感を与えつつ、プライバシーにも配慮できます。可動式パーテーションを使えば、レイアウト変更も容易です。

受付カウンター

来客の第一印象を決定づける受付は、機能性と視認性の両立が大切です。小規模オフィスでも、最低限のカウンターと案内表示は設置しておきたいところです。

3. 掲示・情報提供に使う什器

物件掲示用ボード・スタンド

不動産業ならではのアイテムとして、物件情報を貼り出す掲示ボードが必要です。入口付近に設置することで、通行人の興味を引きやすくなります。

  • A4サイズの掲示が10枚以上できるスタンド型が便利
  • 照明付きのタイプなら視認性が高まり、集客効果も期待できる

パンフレットラック

会社案内や住宅ローン資料、周辺エリアの情報などを置くラックも便利です。

整理された状態で資料を提供できると、来客の信頼にもつながります。

レイアウトのポイント|狭い空間でも機能的に見せるコツ

動線を確保し、ストレスのない移動を可能にする

来客やスタッフの動線がスムーズであることは、業務効率や接客満足度に直結します。

以下のようなレイアウトを意識しましょう。

  • 入り口から受付、接客スペースまで一直線の動線
  • 書庫やプリンタはスタッフ側にまとめて配置
  • デスクと壁の間には最低60cm以上の通路幅を確保

ガラスや間仕切りで「見せる」と「隠す」を使い分ける

全体をオープンに見せるガラス張りのレイアウトは、明るく入りやすい印象を与えます。

一方で、パーテーションや観葉植物を使って、集中スペースやバックヤードを隠す工夫も必要です。

  • 接客スペースは見える位置、執務スペースは控えめに
  • 社員の作業姿が見えると信頼感が増すケースもある
  • 自然光の入りやすさもレイアウトの設計に加味する

空間に“余白”を持たせることで高級感や落ち着きを演出

家具を詰め込みすぎると圧迫感が生まれます。来店型の不動産会社であれば、多少のスペースに“余白”を持たせた方が、落ち着いた印象を与えられます。

  • 応接スペースは壁に寄せすぎず、周囲に空間を確保
  • 観葉植物を使って圧迫感を緩和する
  • インテリアの色味を統一してスッキリ見せる

家具選定で失敗しないための注意点

1. レイアウトを先に決めてから購入する

「良さそうな家具を先に買う」のではなく、事務所の寸法や使い方に合わせて家具を選ぶことが大切です。特に応接セットやキャビネットはサイズを誤ると動線を妨げる原因になります。

2. 安さよりも「耐久性」「実用性」を重視

予算が限られる開業時は価格重視になりがちですが、耐久性や実用性を無視すると後々コスト増に。デスクやチェアなど、日々使うものはある程度の品質を確保しましょう。

3. 購入前にレンタルや中古品も検討する

家具や什器は新品でそろえる必要はありません。中古専門業者やレンタルサービスを使えば、状態の良い備品を安価でそろえることも可能です。開業直後は柔軟に調達方法を選びましょう。

まとめ:機能性と印象を両立した事務所づくりを目指そう

不動産事務所における家具や什器の選定は、「業務効率」「来客印象」「空間の快適性」すべてに関わる重要な要素です。単に物をそろえるだけでなく、誰が・どこで・どのように使うかを考慮した上で選ぶことがポイントです。

  • デスク・チェア・収納は働きやすさを意識して選定
  • 接客スペースは居心地の良さと信頼感を重視
  • レイアウトは動線、明るさ、印象を意識して設計
  • 必要に応じて中古やレンタルも活用して初期費用を抑える

適切な家具選びは、従業員のモチベーション向上や顧客満足度の向上にもつながります。不動産会社の“顔”とも言える事務所空間を、戦略的に整えていきましょう。

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