不動産会社の備品購入で失敗しないためのチェックリスト|初期導入時の注意点

不動産会社を立ち上げる際、多くの方が苦労するのが「事務所に必要な備品の準備」です。
デスクやパソコンといった基本的なものから、宅建業ならではの標識やパンフレットラックなど、開業時にそろえるべきアイテムは意外と多く、後から「買い忘れた」「余計なものを買った」と後悔するケースも少なくありません。
この記事では、不動産会社の開業時に備品購入で失敗しないためのチェックリストと、導入時の注意点を解説します。
限られた予算で効率よく必要な備品をそろえるために、ぜひお役立てください。
備品購入でありがちな失敗とは?
備品の購入において、次のようなトラブルは非常によく見られます。
こうした事態を避けるには、「何を・どこで・いつまでに」そろえるかを事前に整理しておくことが不可欠です。
不動産会社の備品チェックリスト
開業時にそろえておきたい備品をカテゴリ別に整理しました。以下をもとに、漏れがないかを確認しましょう。
1. オフィス家具関連
- デスク(業務用・接客用)
- オフィスチェア
- 応接テーブル・イス
- 書庫・キャビネット(鍵付き)
- パーテーション(あれば便利)
- 傘立て、スリッパラック
- 名刺ホルダー、受付用ボード
※レイアウトを決めてから寸法に合うものを選ぶのがポイントです。
2. IT・OA機器類
- パソコン(デスクトップorノート)
- プリンター・複合機
- Wi-Fiルーター
- 電話機(ビジネスフォン)
- モニター(物件紹介用)
- タブレット端末(案内や持ち出し用)
※リース・中古の活用も視野に入れましょう。
3. 法定掲示物・不動産業特有の備品
- 宅地建物取引業者票(掲示義務あり)
- 報酬額表
- 営業保証金・供託所情報の掲示板
- 登記簿謄本や免許通知の保管ファイル
- 法人印(実印・銀行印・角印)
※印鑑はネット注文で数千円、掲示物はセットで揃えると便利です。
4. 受付・接客備品
- 名刺・名刺入れ
- 案内用ボールペン・メモ帳
- 案内資料バインダー・パンフレット
- スリッパ(お客様用・スタッフ用)
- 飲み物・紙コップ・ゴミ箱
※第一印象に関わるため、整理整頓と清潔感が大切です。
5. 文房具・消耗品類
- コピー用紙
- 封筒(会社名入りも検討)
- ホチキス、のり、はさみ、テープ
- ラベルシール・ファイル・バインダー
- トイレ用品・掃除用具・手指消毒液
日用品はまとめ買いでコスト削減を。
備品選びで後悔しないための6つの注意点
1. 「必要かどうか」ではなく「頻度」で判断する
「とりあえずそろえる」ではなく、使用頻度の高いものから優先して購入することが重要です。たとえばパソコンや電話機は必須ですが、ソファや装飾品は後回しでも問題ないケースがあります。
2. レイアウトを先に決めてから家具を選ぶ
寸法や通路幅を無視して家具を先に購入してしまうと、搬入できなかったり動線が悪くなったりします。レイアウト図を作成してから家具選定を行いましょう。
3. 初期は中古やリースも積極的に検討する
開業初期はキャッシュフローが不安定になりやすいため、高額な備品は無理に新品でそろえる必要はありません。中古オフィス家具店やリース会社を活用すれば、状態の良い備品を格安で調達できます。
4. 法定掲示物は掲示義務のある位置に設置する
宅建業者票や報酬額表などは、宅建業法で掲示義務が明記されています。掲示場所・サイズ・記載内容に注意しないと違反となる場合があるため、専門業者のテンプレートを使うと安心です。
5. 備品発注は「納期」も要チェック
法人印や名刺、掲示物などは注文から納品まで数日かかることが多いため、開業日から逆算して手配することが大切です。とくに開業前後は注文が集中することもあるため、余裕を持った発注を心がけましょう。
6. 備品購入の「記録」を必ず残す
開業後の経費処理や保証対応、棚卸しの際に必要になるため、備品の購入内容・納品日・金額などは一覧で記録しておきましょう。Excelやクラウド管理アプリを活用すると便利です。
購入リストをテンプレート化して管理効率を上げよう
備品購入リストは、あらかじめExcelやスプレッドシートでテンプレートを作成しておくと、開業準備が格段にスムーズになります。以下のような項目を設定すると管理しやすくなります。
- カテゴリ(家具・IT機器・文具など)
- 品目
- 数量
- 優先度(高・中・低)
- 状態(未購入/購入済/手配中)
- 納期
- 購入先・価格
- 備考欄(リース or 中古など)
このようにリストを整備しておけば、抜け漏れや重複購入を防げるだけでなく、経理や経営の管理にも役立ちます。
まとめ|備品購入は「計画」と「優先順位」がカギ
不動産会社の備品購入は、事務所運営の土台をつくる重要なプロセスです。
しかし、やみくもにそろえてしまうと余計な出費やレイアウトの乱れを引き起こしてしまいます。
このような準備を徹底することで、ムダなく効率的な備品導入が実現できます。開業準備を円滑に進めるためにも、事前のチェックと情報整理を忘れずに行いましょう。